2022年12月5日より、国家資格として「無人航空機の操縦者技能証明制度(操縦ライセンス制度)」(通称国家ライセンス)が開始されました。
弊社では2016年頃から業務にドローンを活用してきましたが、業務上民間の技能証明を求められる状況になく、これまで職員が独自で知識・技能を磨いてきました。
一方で、国家ライセンスの創設から数年が経過し、周辺の方々にもライセンスを取得されたがちらほら出てきたことや、さらに将来業務を実施するうえでライセンスが必須となる可能性を考慮し、このたび弊社の職員1名が国家ライセンスの二等(=二等無人航空機操縦士)を取得しました。
今後、取得を目指される方の参考になればと思い、ライセンス取得までの流れを以下に記載します。11月下旬に講習を受け、2月中旬に技能証明書を受領しましたので、取得まで3か月ほどかかりました。
ライセンス取得までの流れ
① 技能証明申請者番号の取得と登録講習機関の登録
国家ライセンスの取得には、実地試験(実技試験)・学科試験・身体検査に合格する必要があります。いきなり実地試験に臨む方法もあるのですが、当社団の職員はドローンスクールに入校し、講習を受けたのち、スクールで実施される修了審査の合格をもって、実地試験の代わりとする方法を選択しました。今回は、太平ドローンスクールさまにお世話になりました。入校にあたっての無料説明会にて、国家ライセンス取得にあたって必要な、技能証明申請者番号の取得と登録講習機関の登録までを、説明を受けながら実施することができました。
② ドローンスクールでの講習および修了審査
当社団の職員は、業務で国土交通省の承認が必要な飛行を実施したことがあり、経験者としてスクールに入校できたため、1日半の講習+修了審査という日程でした。講習では、修了審査の対策だけでなく、学科試験に関する解説もしていただきました。
目視外飛行ができるよう、目視内飛行の限定解除も申し込んでいたため、以下の2つの審査を受けました。いずれも、実技の前後に飛行計画や機体等の点検に関する審査もあります。
・実技:基本(機体から絶対に目を離さない、モニターを見てはいけない)
―スクエア飛行
―8の字飛行
―異常事態における飛行(GNSSおよびビジョンセンサーはOFF)
・実技:目視外(機体に完全に背を向ける)
―スクエア飛行
―異常事態における飛行(GNSSおよびビジョンセンサーはOFF)
実技の審査では、緊張から指定された経路を若干外れることもありましたが、無事合格できました。
③ 学科試験および身体検査
学科試験はCBT試験により実施されるため、希望する試験日を予約して受験し、無事合格しました。身体検査は、運転免許証を保有している場合は、そのスキャンを提出すればよいため、スムーズに完了しました。学科試験・身体検査に関する手続きは、以下の動画が大変参考になりました。
https://www.youtube.com/watch?v=1g3n3VamdJc
④ 技能証明書の交付申請
DIPS2.0上の「技能証明書の新規交付」にて、試験の合格を示す種々の書類をアップロードしたほか、いくつかの確認事項に回答し、申請手続きは終了しました。ただ、職員が当初DIPS2.0に登録していた顔写真がやや不鮮明だったために差し戻しとなり、写真の差し替えをして、無事申請が通りました。皆さんも、顔写真にはご注意ください。
⑤ 技能証明書の受領
申請が通った日(=交付日)から2週間ほどで技能証明書が郵送されてきました。運転免許証と同等の、しっかりしたカードでした!今後、業務時は忘れずに携帯したいと思います!
